04の発売後、03を磨き上げて、より自然な音と良好なバランスを実現するケーブルの設計を進めていましたが、何度か試作を繰り返し、あと一歩まで来たところで客観的に見直す必要を感じ、少し時間を置くことにしました。
そのころ、今までとは違う異質なものをつくりたいと思い始め、今回の05の設計に至りました。
デザインコンセプトは、接頭辞 trans- (向こう側へ-, 変わる-)
01,02,03,04は、求める音のために素材の選択をするアプローチでしたが、今回はPCOCCの使用を先に決定して、設計を開始しました。試作もこんな音にしたいではなく、どんな音になるかという感覚で進められました。
PCOCC (Pure Crystal Ohno Continuous Casting Process)は、1986年から2013年まで古河電気工業株式会社が生産していた導体です。千葉工業大学の大野篤美教授が発明したOCC法(加熱鋳型式連続鋳造法)により結晶粒界のほとんどない一方向性結晶を実現しており、音質の向上を図ることを目的とした単結晶無酸素銅として、オーディオケーブルに多用されました。
他には無い音の響きを持っていて、弊社では発売当初から長年使用してきた導体です。
onsoでもラインケーブルやヘッドホンケーブルの一部製品にPCOCCを使用しています。
今回、一度の試作で決定したPCOCCと銀メッキOFCのハイブリッド構成で、今までのようなバランス重視から、その素材らしい音に重点を移しています。
01から04までシリーズごとに表層のデザイン、特に配色に気を使ってきました。01のパール感のあるオレンジに始まり、02はポップ&シックな3色、03はベンチマーク的な意味でブランドカラー深紅を配しました。04ではグリッター感を強くしながらもつやを消し、ブラスト処理をしたチタンとの相性を高めモノトーンなイメージを出しています。
今回の05では、表層にも05らしさ「変化」を求めてプラグ部分、ケーブルともに偏光性を持たせています。
何よりも私たちがいま「聴いてみたかった、見てみたかった」のが今回の05です。
iect_05_ub3m_120 : 3.5 3極 - mmcx
iect_05_bl2m_120 : 2.5 4極 - mmcx
iect_05_bl4m_120 : 4.4 5極 - mmcx
導体:PCOCC + 銀メッキ 4N-OFC
ジャケット:PVC
プラグ/MMCX:金メッキ仕上げ
プラグスリーブ:アルミ+ペインティング(MAZIORA)
長さ:1.2m
※マジョーラ/MAZIORAは、日本ペイント株式会社の登録商標です。
onso website
0 件のコメント:
コメントを投稿